2020年3月に読んだ本
2020-04-02


ル=グウィンがblog(!)に書いてきたエッセイを、似通ったテーマごとに再編するとともに、その合間に猫日記をはさんだ構成の妙。構成もさることながら、一編一編のエッセイの軽妙洒脱さ、社会を見る視点の客観性、いろいろな意味で深い。これは座右の書として、折に触れて読み返すべき書物かもしれない。いや、大袈裟じゃなくて。あと、ポートランドのパウエルズ書店、2012年に行ったことあるんだけど、ル=グウィンも足を運んだ本屋さんだったのね。まあ、ポートランドの在住で、いちばん大きい書店なので、当たり前かもしれないけど。
読了日:03月15日 著者:アーシュラ・K・ル=グウィン


[LINK] (禺画像])〓〓活版印刷三日月堂 空色の冊子 (ポプラ文庫)感想
★★★★
本編全4巻の前日譚を、本編同様、それぞれ異なる人物の視点で語りつつ、それらの要素がゆるやかにつながり、やがて本編の1巻に至る。単独でも読めるが、本編の設定が活かされ、見せていなかったものが深掘りされ、本編の後に読むべき構成になっている点で、まさに『活版印刷三日月堂』ゼロと呼ぶべき一冊。本編でも感じていたが、いかにも泣かせ要素てんこ盛りを、抑制した筆であざとくならずにナチュラルに読ませる語りがいい。あと、後々の時代に読むと、こういう日常の物語は、描かれている時代時代の出来事や風俗に関する資料にもなるのかも。
読了日:03月21日 著者:ほしお さなえ


[LINK] (禺画像])〓〓ポテト・スープが大好きな猫 (講談社文庫)感想
★★★
テキサスでひとり暮らしのおじいさんと、猫の静かな生活。ちょっとした勘違いから、その静かな生活に、ちょっとした波乱? でも、元の鞘に収まって、また静かな生活が…。
読了日:03月21日 著者:テリー・ファリッシュ


[LINK] (禺画像])〓〓活版印刷三日月堂 小さな折り紙 (ポプラ文庫)感想
★★★☆


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